マッチングアプリにおいてサクラ・業者を見分ける方法についてまとめました。
目次
サクラと業者
アプリの低評価レビューに散見されるのが「サクラ」・「業者」の文字です。
しかし、レビューを最後まで読んでみてわかるのは、多くの方が「サクラ」について勘違いしていることです。
サクラと業者の定義
「サクラ」とは
「偽客(サクラ)とは、一般の客の中に紛れている偽物の客のこと」を指します。
マッチングアプリで言えば、サクラはアプリの運営会社が雇っているということになります。
レビューの中では「サクラ」とカタカナで書かれていることが多いようです。
「業者」とは
「事業や営業をしている人」を指します。
レビューを読んでみると、「サクラがいました。最初は普通の会員を装っていましたが、LINE IDを教えた途端にパッタリと連絡が取れなくなりました。」というような内容が多数あり、多くの人が業者をサクラと勘違いしていることがわかります。
反対に「サクラ」を「業者」と呼んでいるケースは見当たりません。
そのため、短文のレビューで「サクラがたくさんいます」と書かれていても、業者と勘違いしている可能性があります。
サクラと業者が紛れ込む可能性
サクラはいるのか?
運営会社がサクラを仕込むのを防ぐことはできません。
しかし「サクラがいる」と書かれているレビューを多数読んでみましたが、そのほとんどが何の根拠も示していないレビューばかりです。
・有料登録したら急にいいね!が減った
・いいね!されたのに返信したらメッセージが来ない
・有料会員になった途端、相手がすぐに退会したためサクラと思われる
これらをサクラと決めつけるのは早計です。
唯一、「友人が出会い系アプリのサクラとして働いていた」というレビューを見つけましたが、それ以外はほぼ根拠のないサクラ説ばかりです。
マッチングアプリの性質上、運営会社がサクラを使うことのメリットがあるとすれば
・無料会員に「いいね!」を送って有料会員に誘導する
・「いいね!」を早く消費させて、追加「いいね!」を購入させる
・「メッセージ付きいいね!」等でポイントを消費させて追加課金させる
大体このパターンに限定されるのではないでしょうか。それが運営会社の利益増に繋がるからです。
しかし、婚活・恋活に利用されているマッチングアプリは基本的に有料会員になればメッセージはやり放題です。
一般的に「出会い系アプリ」はメッセージのやりとりにポイントを消費するようになっているため、そのタイプなら運営会社がサクラを投入してメッセージをやり取りさせようとするのもわかりますが、有料会員になればメッセージやり放題のアプリでサクラを投入する意味はあまりないと言えます。
月額固定料金のマッチングアプリでサクラを雇うなら、メッセージ交換のためのサクラではなく、全く「いいね!」が来ない会員が退会しないように定期的に「いいね!」を送ったり、有料会員更新時期が迫っている会員に対して「いいね!」を送りつけるという手法でサクラを使ったりした方が効果が有りそうです。
ところがそんなことをしなくても、多くのマッチングアプリでは違う方法を使って特定の会員だけに「いいね!」を増やす方法があります。
それは多くのアプリで採用されていてる、「今日のおすすすめ会員」や「本日のピックアップ会員」等など呼ばれるサービス(呼び方は様々)で、アプリへのログイン時に毎日自動的に数名~20名ほど(アプリにより人数は違う)をピックアップして紹介してくれます。他にもタイムサービスとして、期間限定や時間制で紹介される場合もあります。
ここで紹介された会員には基本的に無料で「いいね!」が送れるため、アプリ側が自分を登場させてくれれば、無料だけに「いいね!」を送ってもらえる可能性が急激に高まります。
それを運営側が故意に不人気会員を登場させているのかは、皆さんがご自身で確認してください。
顔写真無しやプロフィ―ルがほとんど書かれていない有料会員の延長目的と思われるような会員を紹介してくれるアプリが多数あります。
実際に使ってみた感想としては、多くのアプリが「延長狙い」の会員が含まれており、本当のおすすめ会員だけを紹介してくれるアプリはごくわずかです。
運営側からすれば有料会員退会を阻止する際、「今日のおすすめ会員」に登場させるだけで済むのに、それをわざわざサクラを雇って「この会員にいいね!を送ってください」とサクラに指示するなど有り得ないと思うのです。
サクラを雇えば「あの会社はこんなことをしている」と情報が漏洩するリスクがあります。
それより、更新時期が迫ったら「今日のおすすめ会員」に登場させた方がローリスク、且つ人件費もかからないのですから、そちらを選択すると思わないでしょうか。
むしろ、そのためにどのアプリでも毎日数名のおすすめ会員を紹介するようになったと考える方が自然です。
「無料会員時代にはいいね!がたくさん来たのに、有料会員になった途端にいいね!が来なくなった」というレビューも同じです。
運営側がおすすめ会員に掲載して「有料会員に誘導しようとしている」と捉えるのか、「実際にこうしていいね!が届きますよ」と無料で掲載してくれたと捉えるのかはあなた次第です。
また「登録日が新しい順」「登録日が3日以内」という検索条件があるアプリが多いため、登録したばかりは新メンバーとして上位に表示されることが多く、「最初はいいね!がたくさん来たのに…」と勝手にサクラだと思い込んでしまう人が多いのかもしれません。
有料会員がメッセージし放題というシステムでは、サクラを使うメリットはあまりないと思います。
サクラ、サクラと騒いているレビュアーを鵜呑みにしていると、うまくいかなかったら全部サクラのせいにしたくなります。そしてあなたも愚痴レビュアーの仲間入りです。
仮にサクラがいたとしても、「サクラなどいない」と思える人は、うまくいかない時にその原因を自分に向けることができます。
自分のメイン写真やプロフィールを見直し、どうしたらメッセージのやりとりがうまくいくのか勉強するようになります。
そういう人は★×4や★×5のレビューの中に隠れている成功者の何気ない発言を見て、自分の力に変えていくことができます。
「ずっと高望みばかりしていました。少し現実を考えて相手に対する条件を妥協したら、あっという間に彼女ができました。みなさんも頑張ってください。」
「いいね!が全く来なかったのに、プロフ写真を工夫しただけで、いいね!が来るようになりました。今までのは何だったんだろう。」
そんな何気ないレビューの中に成功のヒントはあるものです。
「★★★★★なんか、やらせレビューに決まっている」と思うのか、「ヒントはレビューの中に転がっている」と思うのかはあなた次第です。
業者はいるのか?
サクラより面倒なのは「業者」の方です。
業者は当編集部の調べでも何件も確認しています。業者は 会員の中に確実に紛れていると思っていいでしょう。
サクラを雇う価値があるのかを考えるのと同じで、業者が紛れ込むだけの価値があるのかを考えれば分かることです。
マッチングアプリにいる業者の目的
マッチングアプリに業者が潜入するとすれば、その目的があるはずです。
① 同ジャンルの他のアプリへの勧誘
② 商品やサービスの販売や勧誘
③ 詐欺目的
などです。
①②③の中で、わざわざマッチングアプリを選んで潜入する価値があるのだとすれば、①の「同ジャンルの他のアプリへの勧誘」でしょう。
ジャンルが一緒なのですから、同じジャンルのアプリに登録している人を移動させるのは比較的簡単です。
実際に多いのは、真面目な婚活アプリから怪しげな出会い系アプリに勧誘されるパターンがほとんどです。
②の「商品やサービスの販売や勧誘」でマッチングアプリに潜入する意味があるとすれば、恋愛や結婚に付け込んだ商品やサービスを販売する業者です。
③の「詐欺目的」も別にマッチングアプリでなくてもいいわけで、もしマッチングアプリでなくてはならないのだとすれば、恋愛や結婚に付け込んだ詐欺ということになります。
しかし、当編集部で確認した限りでは、「① 同ジャンルの他のアプリへの勧誘」を除いて、「② 商品やサービスの販売や勧誘」と「③ 詐欺目的」は、恋愛や結婚に付け込んだ業者はほとんど確認できませんでした。
ということは②や③はマッチングアプリの会員の特徴を利用しているのではなく、メッセージのやりとりができることを利用していると思われます。
業者の手口と見抜き方
出会い系アプリではサクラと思われる怪しげな会員が多数在籍していますが、当サイトが調査している真面目な婚活恋活アプリでは、サクラと思われるような証拠に近いものは一つも確認できていません。
しかし当サイトが注目している真面目なアプリにも、「業者」は少なからず存在します。
勘違いしないでいただきたいのは、そこまでたくさんいるわけではありません。
優秀なアプリでは規約違反があれば通報によって強制退会させられる可能性が高く、いつまでも業者が居座っていられるわけではないからです。
業者にすればメッセージのやりとりをするためには有料会員登録しなくてはなりませんから、すぐに通報されて強制退会させられては会費が無駄になってしまいます。
業者もその点は慎重です。
業者は大きく分けて二つのパターンに分類されます。
①出会わない系
②出会う系
この二つです。
①出会わない系業者
出会わない系業者を見抜くのは意外に簡単です。
業者の目的は
・個人情報の収集
・出会い系アプリや有料サイトなどへの誘導
が大半です。
特徴は
・LINE ID、メアド、電話番号を聞きだそうとする
・聞いても無いのに、自分のLINE IDやQRコードを送ってくる
・出会い系のアプリや、商品等をさり気なく紹介してくる
出会うつもりがないため、偽のプロフ写真を使ってきます。
美男美女が多く、男性業者ならプロフが高収入になっているのも特徴です。
出会う気が無いため、心の中ではメッセージのやりとりは正直面倒だと思っています。
ゆっくりとメッセージを重ねながら相手の事をもっと知りたいという気持ちがゼロのため、比較的展開が早く、早い段階でLINE IDを聞き出そうとしたり、まだいくらもメッセージを交換していないのに「○○○って知ってますか?」と誘導目的の商品やサービスの話が出てくるようなら業者の可能性大です。
また、デートや食事をさり気なく振っているのに、軽くスルーして違う話で切り返してくるのも業者の特徴です。会いたくないのですから。
出会わない系業者は比較的簡単に見抜けますが、騙される人はほとんどが「こんなイケメンが!」「こんなカワイイ子が!」と舞い上がってしまう人です。
自分に不釣り合いな美男美女からアプローチがあり、「こんなうまい話があるはずがない。業者だと思うけど、もしこれが業者じゃなかったらもったいない…」、大体このパターンで失敗しますのでご注意ください。
②出会う系業者
出会わない系業者より、出会う系業者の方が遥かに見抜くのが難しいでしょう。
当編集部員も引っかかっています。
なぜなら、出合わない系と違い、相手は出会おうとしているので顔写真も本人(加工は多少あっても本人)ですし、デートに誘いだすためにメッセージもそれなりにきちんと返してくるからです。
業者と言っても、出会う系はほとんどパターンが決まっています。
・ネットワークビジネスやマルチ商法への勧誘
・投資や高額商品購入への勧誘
・詐欺(まがい)への勧誘
・宗教への勧誘
大体このパータンです。
ネットワークビジネス系はプロフが「個人事業主」や「自営業」となっているのも特徴です。
メッセージ中に夢を語りだしたり、「今の生活(仕事・自分自身)に満足していますか?」的なことを言い出したら怪しいと思ってください。
ネットワークビジネスが怪しいと言ってるのではなく、「ここはそういう目的で利用するところではありませんよ。規約違反です。」という意味です。
あなたが男性で、業者が女性の場合、女性の方が変に積極的な場合は「おかしいな?」と冷静になって考えたほうがいいでしょう。
わざとメッセージを続けてみて、必死に会おうとするようなら業者かもしれません。
反対にあなたが女性で、業者が男性の場合は早々にデートに誘われてもホイホイとデートに行かないことです。
とにかく業者はたくさんの人に会いたいのでメッセージのやりとりが嫌いです。
すぐに会おうとする相手には要注意です。
最後に、もし運悪く出会ってしまった際、次のような会話になったら、すでに地雷を踏んでいるかもしれません。
・すごい人(友人・先輩・尊敬している人)がいるので会わせたい
・行きたいイベントが近くで開催されているので今から行こう
・○月〇日に行きたいイベントがあるので一緒に行かない?
・お金に困っている
この流れは高確率で悪い方向に向かいます。
一旦その場は断り、帰る準備を始めましょう。
サクラ・業者まとめ
レビューには「サクラがいる」とまことしやかに書かれていますが、その根拠は示されていません。
当編集部では出会い系アプリや、二流・三流のマッチングアプリにはサクラがいたとしても、上位の人気マッチングアプリにはほぼサクラは存在せず、サクラと思われているのは恐らく「本日のおすすめ会員紹介」によるものと結論付けています。
業者については存在を否定できません。
実際に明らかにおかしな行動をする会員がいるのは事実ですし、当編集部でも確認しています。
しかし当記事で紹介した内容を予め知っていれば、ある程度業者を回避できると思います。
出会わない系業者は手口を知っていれば誰でも見抜けます。
出会う系業者は判断が難しいのですが、少しでも怪しいと感じたら、メッセージをもう少し重ねるようにすると未然に防げる確率が高まります。
以上、サクラと業者について解説しました。
よくその特徴を覚えて、マッチングアプリを安全に利用できるようにしていただけれ幸いです。